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2006年1月22日 (日)

kyoto

何年か前に、京都の丹後半島に行きました。そこはとても綺麗な場所で、のどかで心が和みました。戦時中に防空壕に使われていた洞穴などもあって、こんな場所でもと複雑な気持ちになりました。道路は狭く、海の際まで家が建ち並んでいる様が印象に残る景色でした。きっとここでは美味しいお魚料理が食べられるだろうなんて思いましたけど、散歩しながら通り過ぎました。

全ては、ここに来る前夜がいけなかったんです。晩御飯に適当な場所はないかと探していると、「ぽんちゃん」と看板を見付けました。いかにも大衆食堂的な店名で、旨くて安いイメージも漂っていたんです。「ぽんちゃん」です。

そして、やってしまいました。もう私の負けです。戸を開けてのれんをめくると、そこにはL字に造られた鮮魚の並ぶカウンターが誇らしげに光っていて、着物が素敵な女将が「ようこそ御出で下さいました」と椅子を引いて立っています。

お品書きを手渡され、開いてまた完敗です。1番やすいもので、焼き魚定食¥2,500也。私はただお腹いっぱい食べたかっただけだったんです。「ぽんちゃん」ならきっと叶えてくれるだろうと、そう踏んだんです。人間もお店も外見で判断してはならないと心に強く思いました。

「それじゃ、お鮨をお願いします、お勧めがあればそれも…」開き直って注文を済ました。美味しいものは人の心を満たすものだから、なんて考え直していると、「赤出汁と白だしは、どちらで?」なんて意味不明なこと聞かれてしまいました。

私は和食にめっぽう弱いんです「赤出汁がいいかな。」

女将は「お飲み物はいかがされますか?」なんてちょっかいを出し始めた。周りのお客さんはそろそろ言葉の違いから地方から来たことに気が付いて「どっから来はった?」と無関心に聞いてきて、秋田からと言うと「へぇー」と頷いてそれで話は消えました。私には京都で生活はできないんだと思いました。個人的に京都は素敵なところだと今でも思っていますけどね。

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大きく眼を開けばたくさんのものが見えてきます。自分の好きなものや好きな事ばかり追い掛けていると、ふいに小さな自分を見付けます。そこを糧として生きていくんでしょう。

まったく、なんのブログだったのか?書いていて呆れてしまいます。しかし、今後もまだまだお付き合いください。

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