2012年6月 1日 (金)

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 素晴らしい農園を訪問して暫し余韻に浸りながらもいったん市街地まで戻ります。上ってきた道をひたすら下り街並は広がって行きます。照りつける強い日差しにもだんだんと慣れてきました。それにしても、天気のせいか眩しかったな。
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そしてお待ちかねのカッピングです。時間も少し押していたので急ピッチでのカッピングになりました。スプーンで一口。あれやこれやとゆっくりとは考えていられません。ここは感覚で行くしかない。直感と言ってしまえば危うさは隠せませんが、カップのばらつき等も含めて感覚で行った方が性に合います。簡単な単語を白紙に埋めていき、イメージを作り上げていくような感じと言えば良いでしょうか。気になる豆、気に入った豆等、様々ですが慌てずに整理します。カッピング終了後、ここまでアテンドしてくれたラファエルさんたちとランチをした後、別の農園とカッピングです。この日はカッピングの数がすごかった。
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2012年5月15日 (火)

中南米_16

 久しぶりの中南米記事ですね。コスタリカでの農園の思い出はインパクトがありました。強く眩しい太陽の光に照らされていると、今まで自分が知っていた太陽とは違うんだなと感じたのです。この自然の恩恵を受けるとどうなるのだろうと興味が湧いてきました。コーヒー豆は農作物、自然と人、そしてこれらがバランスよく融合して行くことで得られる結果があるのだと。トラックの荷台に乗り込み激しく揺られながら片手でシャッターを切っていました。どんどん揺れるごとに遠くまで来たんだなぁと初めて実感してきたようです。こんな経験は初めてでした。トラックが止まった先には真っ赤に実ったコーヒーチェリーが鈴なりでした。
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2012年4月13日 (金)

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 コスタリカ2日目の朝、インコの鳴き声で目が覚める。チュンチュンではない。ホテルの中庭の大きな樹の枝々に数羽単位で休んでいる。そしてバサバサと勢いよく飛び立っていく。上空にはセスナがひっきりなしに通り過ぎていく。コスタリカの朝はこんな感じで慌ただしく始まったりだ。朝食をとり本日の予定は何だろうと豊富さんと西野さんと話し、少し疲れてもきたねなんて、顔を見たら分かるさ。
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サンホセ市内を抜け出して山へ向かい走る。天気は良く晴れていて空が眩しい。また帽子を忘れた。

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標高がぐんぐん上がっていき急カーブを繰り返すが道路状況はそれほど悪くもなくいい感じだ。

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コスタリカに来てからこんな橙色の花に目が付く。なかなか気に入ってしまい写真にも良く写っているのだが間近で見る機会がなくどんな花なのか、名前を聞いたが忘れてしまった…

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農園着。山全体がコーヒー農園に見える。暫く急斜面を下って歩く。強い陽射しがコーヒーの葉に反射して眩しい。

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トラックに乗ってピッカーさんがいるところまで連れて行ってもらうことになった。農園内をゆっくりと進んでいく。周囲にコーヒーが整然と実っている。トラックに激しく揺られながら片手でカメラのファインダーを覗く。実に感慨深い心持ちになった。感激とも感動とも一味違う、なんだかこう叫びたくなるような気持ちだな。ファインダーから覗く世界は私だけのものだ。それがそうさせたのだろう。


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2012年4月 8日 (日)

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 久しぶりの産地訪問の更新ですね。さて、コスタリカに入国してすぐに農園巡りです。コスタリカのコーヒーと言うと軽めの味わいで爽やかなコーヒーの印象が私の中にあって、酸の質から透明感と広がりを求めてしまいます。もしかすると、『コスタリカ』と枠を作ってしまうことがコーヒーへの視野を狭めてしまうかも知れません。そんなコスタリカの土を踏みしめながら広大な農園へ入っていきます。
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この農園では年間4,000袋の生産量があるそうです。1袋69kgだったかな。農園内では剪定作業を行っていて所々にコーヒーの樹の枝などが積み上げられていました。人の手が掛かる農業、コーヒーは簡単にはいきません。農園内の精製工場を見学し農園主のお話しを聞きながら写真を撮っていたのですが、コーヒーに焦点を合わせていても見えて来ないものがあまりにも多いことに気が付きました。ここまで来ておいてコーヒーを見ても仕方がないと言うことではなく、コーヒーを取り巻く環境を知ってみたくなってきたのです。それはコーヒーが佇んでいる空間のことです。グァテマラに着いてから農園をぐるぐると歩き回り、真っ赤なコーヒーの実を付けた姿に感激しっぱなしでしたが、それを支えている環境があったのです。コスタリカに来てからは、その国や文化の違いよりも私と同じ人間がコーヒーを支えているという事実を知ると、知ってはいたものの、初めて目にすることで気分は全く違うものでした。写真って便利です。自分が撮ってきたものを改めて確認してみたらコーヒーしか写っていないんです。移動中の車中で溜め息が出ました。私は何にも分かっていなかったんだと自覚しました。

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夕方少し前にカッピングをしました。自覚したものだから、もう何も分からないです。カッピングも何もかもを見よう見まねで始めてみました。香りの印象も酸の質も、余韻だって一番最初に感じたことを箇条書きしておきました。後で見たら自覚したとは言え、幼稚な言葉が羅列されていたのは言うまでもなかったわけです。これをこれから積み重ねてのばしていけば良いのだと思えば気が楽です。カッピングが終わると夕暮れから夜になる頃です。コーヒーの国の人は陽気で楽しいです。

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2012年3月30日 (金)

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 コスタリカの陽射しは強く爽やかだ。精製工場付近の農園を見て回ったあとはランチタイム。

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街仲を車で走る。

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こんな人たちや、

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こんな人たちも楽しくやっているのだ。どこかで見た顔だが…

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パラパラのインディカ米のピラフ?美味しかった。

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ランチ後もひた走る。自転車は避けない。

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景色も変わってきた。

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坂の多い町。

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道は整備されているがアップダウンを繰り返す。

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徳島県とよとみ珈琲の豊富さん。眠そうだ。

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福井県Enzo Cafeのスヤスヤ西野さん。

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2012年3月21日 (水)

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 さて、コスタリカへは気持ちよく入国できた。ここまで散々に質問攻めやらカメラのレンズかおかしいだのと、イミグレに嫌気がさしていたものだから大変嬉しい。『君の名前は?』と聞かれ答えたら満面の笑みを浮かべて『Welcome to Costa Rica !!!』とパスポートを返してくれた。何だろこの違いは?

空港を出ると燦々と降り注ぐ太陽。出迎えてくれたのはアテンドしてくれるラファエルさん。すぐさま車に乗り込み農園へ。
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眩しい。コスタリカの第一印象。

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気が利いて情熱的なラファエルさん。お世話になります。

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さっきまでのグァテマラとはまた違うのね。天気のせいもあって爽やかさが漂う。

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陽射しは強烈だった。帽子はあった方が良いと言われていたのだけどスーツケースの中だ。

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街のスーパーでミネラルをーターを買う。道中喉が渇くし暑いので常備品だ。

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精製工場へ案内される。振り返ると穏やかな景色があった。

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パーチメントを丁寧に撹拌している。

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発酵層に入ったコーヒーチェリーの処理を少しだけデモンストレーション。甘酸っぱい香りが周囲に飛び散ってきた。少しワインにも似た香りだ。

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工場内に入り設備の説明などを聞く。グァテマラで見てきたものに比べて近代的。

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そして付近の農園へ。土の色も少し違うな。

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綺麗な赤い色をした実がなっている。

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農園主。シャツの胸元には『Japan』の文字が。

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ここでも家族でコーヒーを収穫している。大人も子どもも。コーヒーはこうして多くの人たちが関わり作られている。知らなかったわけではない。もちろん知っていたはずだった。でもどうだ?この感覚と感触は。温度や湿度、人の声っていうのはコーヒー豆からじゃ分からなかった。

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2012年3月15日 (木)

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 先日の3月9日(金)にFMゆーとぴあでラジオの生放送で今回の出張のことをお話ししてきました。明日は収録分ですがAM10:30頃から『キラキラブログ探訪』にて2回目の放送があります。お時間が合いましたらぜひお聴きください。また、ネットからでもサイマルラジオや、ツイキャスでの動画配信や録画されたアーカイブからも見ることができるようです。

さて、グァテマラからコスタリカへ向かいます。あっという間のグァテマラだったわけですが、異国に触れた自分の気持ちはこの先もその温度や香りを保ち続けるのだろうと感じていました。
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朝4時にアラームをセットしたのだけど、やっぱり10分前に起きた。シャワーを浴びたりスーツケースの整理、少し寛ぐ時間もあった。そしてホテルのロビーへ集合。

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ホテルの送迎バスで空港へ。少し空が白み始める。

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少し外へ出てみる。グァテマラの国旗が風に揺れていた。また来よう。

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あの飛行機だな?

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グァテマラからコスタリカまではビジネスクラス。広々とした座席が嬉しい。しかし、日本で言うところのプレミアムクラスといった感じかな。つかの間の贅沢だ。

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いよいよ出発だ。コスタリカはどんなコーヒーが見れるのだろう。空からの眺めに興味津々。

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コスタリカー!


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2012年3月10日 (土)

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 アカテナンゴの農園から一路グァテマラシティへ戻る。グァテマラシティでは商社にてカッピングをする。今まで訪問してきた農園のコーヒーもカップできるとのこと。これは楽しみだ。
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山道から大きな道路へ戻る。揺れが少なくて快適。景色には生活が写り込む。

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学生たちの下校時間かな。多くの小中学生が歩いている。

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グァテマラシティ到着。昼食をとり輸出商社へ向かう。昼食はもちろんトルティーヤとステーキ。

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カッピングルームは思ったより狭い。しかし広さよりもコーヒーだ。

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カップの中にあるコーヒーの粉を確認する。お湯を注ぐ前のドライの香りをチェックする。大人しい香りもあればむせ返るような強い香気もある。

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サンプルローストされた豆と生豆を確認。西日が心地良い。

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日本で見る生豆よりも水分が多いように感じる。綺麗な豆。

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酸の質を確認できるようにサンプルローストはかなり浅め。

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お湯を注ぎ待つこと4分。表面に浮かぶ粉をスプーンで割る。立ち上る香りを深く吸い込む。そして3度ほど撹拌する。

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じっくりと香りに注意して確認。表面に漂う粉をすくい取る。

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スプーンですくい、口の中へ霧吹き状に勢いよく吸い込む。香りや酸の質、キャラクターを感じ取っていく。コーヒーの温度が下がるにつれて様々に変化していく。皆一様に真剣になる。当然だ。自分の感覚を信じること、イメージを膨らましていく。もやもやした奥に少しずつ輪郭が見え始める。

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カッピングしながらお店で出しているコーヒーのことを思い出していた。何だか仕上げだけしか出来ていなかったなと思った。お店に届いたコーヒーから自分でイメージを作ってきた。でもその前に多くの通過点があった。ここカッピングルームより前からコーヒーだったわけだ。なるほど、そういうことか。庭先栽培で整備されていないコーヒーは素晴らしく良かった。また、綺麗に管理された農園のコーヒーも実に良い。これには正直驚いていた。ここで行なったカッピングは全てブラインドによるもの。評価後にどこのものかを知らされた。ますますコーヒーが不思議になっていく。今夜はグァテマラ最後の夕食。日本料理屋さんへ向かう。天婦羅やお刺身などを頂く。ビールでふらつきながらも、『あの香りがあの農園か、そしてあの味があそこか…』明日からはコスタリカ。早朝に空港へ向かうからアラームは午前4:00にセット。

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2012年3月 9日 (金)

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 パストレス精製工場からアカテナンゴへ移動。車内にはとよとみ珈琲の豊富さん、Enzo Cafeの西野さん、商社勤務の大浦さん。豊富さんは情熱的に。西野さんは私の揚げ足取り。 大浦さんは落ち着いている。西野さんの揚げ足取り攻撃をヒラリと交わしながらアカテナンゴが近くなる。火山が大きく見えてきた。
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一度市街へ向けて走る。

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山間部突入。デコボコカーブの連続もヒラリとかわす。

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絶壁だってかかってこいだ。

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こんな花も咲いている。何て花だろね?

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七面鳥だって歩く。

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火山が目の前に聳える。

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とことん悪路を走り小さな精製工場を見に行く。

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岩から染み出した水で地面はグチャグチャ。花が這い付くように咲いている。

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洗濯物はこのように盛大に干されている。何かの旗のように揺れている。

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精製に必要な綺麗な水がたくさん。期待高まる。

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農園主は4輪バギーに乗って土煙を上げる。土煙が酷いものだからゆっくりと付いていく。既に姿無し。

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完熟したコーヒーチェリー。一見、葉っぱも落ちて頼りない枝に実った実だが今までにないほど甘い。

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見事に完熟している。早くカップしてみたい。

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緑から赤までカラフルな実を付けている。もちろん完熟だけを摘む。

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コーヒーの実を摘むピッカーさんが荷物を背負い歩いてきた。袋にはパンパンにコーヒーが詰まっていた。どれほどの重労働だろう。子どもだってまだ小さい。泣きながら歩いてきた。人は優しく強いのだ。ここでは大人も子どももコーヒーの仕事をしていた。コーヒーの影には誰かが泣いたり笑ったりするものかと感じた。コーヒー1杯の中には香りや味わいだけでなく、こんな景色だって入っているんだな。


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 アンティグアの夜も更け、気が付けば西野さんと深夜のバルコニーで語る。もう寝るかと言いつつもあと数時間しか寝れないじゃないか。シャワーを浴びベッドに潜る。セットしたアラームの5分前に目が覚めた。まだ暗い夜明けだ。
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アグア火山に雲が少しかかっている。今日は晴れている。朝食までの間、ロビー周辺をうろうろしてみる。

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何の花だろう。花は咲き乱れている。

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この日の予定は、ここから少し離れたパストレス精製工場、アカテナンゴ方面の農園、グァテマラシティに戻り輸出商社にてカッピング。

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パストレス精製工場。レンガが敷かれた上にパーチメントが広げられ丁寧に乾燥させられている。

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摘まれてきたコーヒーチェリーはザザーッと。

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果肉除去される。

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果肉除去されたパーチメントは太陽を浴びる。

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工場内では女性たちが欠点豆をハンドピックをしている。これまた丁寧な手作業。

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カタコトで挨拶をすると素敵な笑顔を返してくれた。

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こちらは男性陣が力仕事。袋詰めされた生豆を運び出したり、積み上げたり重労働。

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工場裏でもパーチメントが広がっていた。

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もくもくと作業が進む。コーヒーの世界を支えているのは一言でこうだと言えない。それに関わる人の生活があってこそだ。

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陽射しが強くなってきた。ここからアカテナンゴへ向かう。


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